SIX PISTOLS@恵比寿リキッドルーム

アナログフィッシュを好きになって良かった。そして、これからもアナログフィッシュをずっと応援していこうと思った。そんなライブだった。
州一郎さんの脱退の知らせを聞いた時は悲しくなった。でも州一郎さんのいないアナログフィッシュなんて全く想像つかなくって。だけど1曲目の「Hello」を聴いてやっと、今までのアナログフィッシュではないと気付いたんだ。だけど、それと同時に新しいアナログフィッシュは今までと同じように、見ているこちらに幸せをくれる。だから、だからあの曲を聴いたとき、寂しい気持ちよりも嬉しいという気持ちの方がずっとずっと大きかった。
ライブ中、色んな思いが頭の中をぐるぐるまわったし、何度も泣きそうになったけれど、2曲だけ本当に涙が出た。「行くのさ」と「さよなら90’s」の時。決して寂しくて泣いたわけじゃない。あの2曲の内容が今の状況と重なって、「これから前に進んでいくんだ」という二人の決意の曲のような気がしてしまって、そう思ったら我慢できなかった。
「行くのさ」の健太郎さんの歌がとても素晴らしかった。健太郎さんの「歌」が持つ力は凄いと前から思っていたけれど、すごく真っ直ぐで、相手の歌が届くってこういう瞬間だなと思った。
そして、下岡さんの気合いの入り様を感じたのが「TEXAS」。ハンドマイクで感情的に声を出す下岡さん。あの下岡さんの姿に、思わず固まってしまう程くぎづけになった。あ、あとパッパッパーがカズーだったのが嬉しかった。
新曲2曲「Clap Your Hands」と「ライトブライト」。磔磔でもやってたけど、バンドでとても素敵なアレンジに仕上がってた。「ライトブライト」のサビの部分のメロディーがとても好き。感情がたかぶっていく感じがするんだよね。
写真撮る企画は面白いと思ったけど、ついつい写真撮る方ばかりに集中してしまうし、正直言って携帯の光で気が散る。だからもうなくていいや。って思ったけど、色んな人が撮った写真見たら、ステージの雰囲気が伝わるような、今日来れなかった人達に見てもらいたいなって思う写真が結構あった。みんな上手だね。自分が撮ったのはひどいので載せません。
ライブ全体を通して、お互いの間に暗黙の了解みたいなものがあって、お客さんも暖かかくてライブを盛り上げていたように感じたし、アナログの二人も、言葉以上に、二人の姿勢からお客さんに楽しんでもらおうとしていたのがとても感じられた。もちろんサポートの二人も。みんなが今日のライブを成功させようとしているんだ。今日のライブの楽しさはそんなお互いが作り上げたものだと思う。2度目のアンコールの「Hello」の楽しさがそのピークだと思った。
前進座のときは「アナログフィッシュと木村さん」だったけど、今回はもっくんも含めて4人揃って音楽を造り出そうとしている気がした。一つのバンドみたいだった。
しかし、演奏面で正直ヒヤヒヤする場面もあったし、正直言えば今までのアナログと比べれば100%完璧なライブではなかったけれど、これからに期待できそうな気はした。これからは成長していくアナログが見れるんだ。楽しみ。
ここから先、まだそんな事言うの?って感じなのでたたみます。
わたしが最後にもっくんのドラムを生で聴いたのは2002年の5月。くるりのうんぽこどっこしょツアーのZeppTokyoの公演でした。そのツアーが終わって、もっくんはくるりからいなくなりました。くるりが大好きだったわたしはそれを知ったとき、本当にショックでした。でも、あれから6年近く経って、久しぶりにもっくんのドラムを大好きなバンドのライブで聴けた事を嬉しく思った。だから、そのうち州一郎さんのドラムも聴ける日が来るのを、心のどこかで期待していても良いかな?今日のライブを見て、その日がくるまでアナログフィッシュは進み続けると信じられたからさ。